ビジネストークから脱する、読書の冬

本を読もうと思った。

 

最近、どうしたものか頭にモヤがかかったように回らない。その影響は口にもまわっているようだ。例えば、他人との会話。話をしていて、色々と自分の中こうした方がいい、とか、それは違うとか、思うことはあるのだが、言葉として相手に伝えようとすると口が開かなくなる。思考に合致した言葉が見つからず、もやもやする。そうして考えているうちに、相手は話終わって、何か話さないとと焦った結果「そうなんですか」という言葉が口からこぼれ落ちる。

 

ビジネストークであれば、そんなもので良いのかもしれない。上辺だけ取り繕って、相手の話に相槌を打てばそれでいい。そうすれば、相手は満足するから。そんな会話が存在するのだと、社会人になって知った。だが、なんと貧相な会話だろう。いや、むしろそれは会話というのだろうか。

 

それは会話ではないと思いつつ、結局語彙力を失っているのだから、社会人として染まってきているのだろう。(嫌な意味で)相槌を打てばいいのであれば、それはただの機械でしかない。それから脱するために、久しく読んでいなかった本を手に取ろうと思った。

 

本が、語彙力を取り戻してくれるのかはよくわからない。だが、生の文章を読むことで想像力をめぐらせ、文章構成を頭にいれて。こうした動きを自分に注ぎ込めば、今の空虚な状態から少しでも離れられるのではないかと思った。

 

今日は図書館で、5冊借りてきた。学生の頃のように、時間がありあまっているわけではないから、少しずつ自分のペースで読み進めようと思う。秋はもう終わっているが、読書の冬ということで。